一旦はホバート行きの飛行機をキャンセルしたのですが、レース委員会が手配した特大コンテナに積み込んだクルーの荷物がホバートに到着するので、それを取りに行かなくてはいけない!ということで結局ホバートに一人で飛びました。この話はまた後日落ち着いてから。

ホバートに荷物捌き目的で飛んだのですが、もちろん相手があることなので夜は何もできません。

やっとの思いでクルーがシドニーに到着しただろうに、ホバートでヘラヘラしてていいものかと思いながらも、どちみち日中にやれることはすべてやったので、引きこもっている理由もなく、「せっかくだから」ホバートの夜を楽しみました。

ラガマフィン関係者の友達がすでにホバート入りしていたため、その子と一緒にワインフェスティバルをうろうろしつつ夕食。

そうこうしているうちに、ラインオナーのComancheフィニッシュの一報が。もうすでにハーバーは人人人。オーストラリア人みんなでかいから、香港人の友達と日本人の私はぜんぜん様子が見えなかった。

ラインオナーがお出迎え受けるには完璧なタイミング。天気の良い日の夜、10時半過ぎ、みんなワインフェスティバルやハーバー沿いのバーでいい気分になったいい時間帯。黒山の人だかり。酔っ払ってクレイジーになったオージーの人だかり。

アメリカから来たComancheは夫婦の共同オーナー。奥さんだけ乗ってたみたいです。奥さんは元モデル(いまも、なのかな?)。オーストラリア出身で、このシドニーホバートは憧れのレースだったそうです。一緒にいた友達が、ルックスも良くて、お金持ち(シリコンバレーの起業家)と結婚して、ステキな「おもちゃ」を買ってもらって、シドニーホバートにも出れて、彼女はすべて持っている羨ましい!!と叫んでた。確かにね。

ラインオナーを獲得した初めての女性オーナーだそうです。


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写真は翌朝のComanche 



その頃Ragamuffin100とRamblerは2位3位争い。風がなくてETAがコロコロコロコロ変わります。28日の昼間の時点ではETA29日午後。私がシドニーに戻る飛行機が2時過ぎなのでラガマフィンのフィニッシュ見られないかなーなんて思ってたけど28日の夜になったらETA翌朝6時とか。

次の日朝6時前に起きたらETAが6時半とかになってたので急いでドックに行ったらまた変わってて8時過ぎ。ハーバーの海面は鏡。


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お迎え組は朝からビール。


ラガマフィンがFacebookに、Ramblerが目と鼻の先を帆走る写真を投稿。しばらくすると予想通り2つのセールがほぼ同時に見えました。
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黒っぽいのがRambler。グレーがRagamuffin100。二つとも同じくらいの大きさに見えます。Ragamuffin100の方が船体が大きいので、普通に考えるとRamblerが先行?
未だ分からないのが、公式サイトのラインオナーのスタンディングで、Ragamuffin100の方がETAが早いのになぜかRamblerが2位でRagamuffinが3位と出てることが。なんでだろう?着順なのに。

ストラテジー通りほぼ同時にタック。

見てるこっちはドキドキ楽しい展開。3日かけた外洋レース、最後の最後自分の目で観れる海面でデッドヒートが繰り広げられる。風が少し上がってきたかな、というその時、RamblerがSandy Bayの方に向かってタック。
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あれよあれよという間に少し飛び出した陸地の影に見えなくなりました。

Ragamuffin100は変わらず、フィニッシュラインに向かって直進。
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Ragamuffin100がどんどん近づいてきます。でも Ramblerどこにいるのかまだ陸地の影で全然見えません。Ragamuffin100がフィニッシュする直前、建物の間にRamblerのセールが見えました。
 
 
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接戦を振り切って最後は2艇が私たちの前に現れた当初よりかなり引き離してのフィニッシュ。

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目が離せないフィニッシュ接戦でした。

ちなみに、Ragamuffin100のオーナーのシドフィッシャー氏は88歳。今回でシドニーホバート出場48回目。週の半分はまだ仕事に出勤してるそうです。そして週2回のジム通い。ランニングしたりウエイトトレーニングしたり。レースに出るレベルの身体が作れてないならレースには出ない、そうです。うちのチームのメタボ気味の人たちに聞かせてあげたい心構えです。そして私も耳が痛い。

さっき読んだ記事には記者に「来年も出るか?」と聞かれたスキッパーのウィッティが「If he is stupid enough to keep going then so am I」と答えたのに対し、シドが「If I am still as stupid as I am now, I suppose I will」と続けてました。こういうチーム、好きです。


ところで、3年ぶりのホバートはとても変わっていました。以前はちょっぴり殺伐としていたドック。今は新しくレストラン数軒そして立派なフェリーターミナルができていました。MONAという美術館に行くフェリーの乗り場。私の友達はシドニーホバートにレースの付き添いで来るたびに毎年訪れているそうです。とにかくユニークらしいです、この美術館。どうゆう風にユニークかは、、、、ぜひ公式サイトを訪れてください。この美術館の創設者はこの美術館のことを「subversive adult Disneyland(破壊的な大人のディズニーランド」と呼んでるそう。ちなみにこの創設者、プロのギャンブラーです。競馬やその他のスポーツに賭けるときの方法(?ていうのかな)を編み出し、それで一儲けしたそうです。

たった30分の乗船時間なのにフェリーの上にはバーがあるとか。そして、美術館にはステキなカフェがある、と。アートに興味なくてもフェリーで島に渡るだけでも価値があると、友達が言っていました。もしホバートを訪れることがあればぜひ。そして、私のハイキングツアーに来てたオーストラリア人のお客さんが、タスマニアは良いハイキングコースがたくさんある、とも言ってました。

タスマニア観光はまたいつか!