カテゴリ: kagoshima Race 2016

けんさんから今回の回航の締めレポート届きました。スマホの使い方も怪しかったおじさんが、駅のホームで一人自撮りをするまでになったなんて一座のお嬢として誇らしい気持ちになります。

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さて、今回の回航ものがたり最終章……。
7月23日。、鳴門海峡を無事抜けると雪国だった……じゃああなくて、晴天微風だった。予報からすると南東の強風ということだったので身構えたのだが、肩すかし……。でもそういう肩すかしは嫌いじゃない面々。嬉しい誤算続きだとニンマリ。おまけに西風がしっかりと入り、和歌山西沿岸を快調に飛ばしていった。
しかし、そうそうオイシイ話が続くはずがないこともよーく知っている面々。そのうち前から風がくるんでしょ、と思っていたら本当にそうなった。それでもポートタックの肩上りだから文句は言えない。
そして、予想を超える早さで夕方には潮岬にとっついた!
そこからがこの回航のクライマックス、正念場、ヨット乗りっぽい話となる。風はずっと向かい風の20ノット前後。周りには本船がまるで湧いてくる蠅のようにひっきりなし。それも東京へ向かうやつと名古屋へ向かうやつが入り乱れて、カーチャーシー!おまけに北東の風と黒潮の分流は水と油の関係だから波はグチャグチャ凶暴そのもの……てな感じの10時間ほどをデッキで過ごすとどうなるか、そうです、疲れるんです。眠くなるんです。でも、安藤座長と古川理事長とサケダイスキはこんな時こそ価値を出さなきゃならないわけだから、ちょっと眠って起きての繰り返し。風と波と本船と落水に気をつけて船を走らせる。
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しかし、そこはベテランの安藤座長。勝手知ったる熊野灘、うまい具合に本船の間をすり抜けて、波と風が落ち着く場所を選んで走り、ベンガル7は落ち着きを取り戻していった。
明け方、ウトウトしながら東の空を見上げると、この回航1番の朝陽が上り始めていた。
神様くんて、本当に上手い。いつもその手にノセられる・・・。辛いことを忘れちゃう……。
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7月24日、お昼過ぎに神島が見えてきた。帰ってきた、と思うようになった。
実際、ベンガル7は再び無事に三河湾に帰ってきた。
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しかし、今回の面々、入港後兎に角帰りたくて帰りたくて、恒例の到着ビールもヤらないでひたすら片付けをすすめて、あっという間にあらかた片付いた。

寂しいような、嬉しいような……東京へと帰るサケダイスキは1人、豊橋駅の新幹線ホームにて1人到着ビールに酔うのであった……。
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KEN. HARA

ベンガルは 7月24日16時20分 ラグーナに到着しました!

昨日の夜中(23日1時ごろ)、鳴門海峡に到達する少し前に届いたブログお届けします。
すぐに更新ができなかったら「次があるんだから早くアップして!」と尻叩かれてしまいました。ということで、間髪入れずに次が来ると思います!


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7/22午前8時過ぎ、ぐらいかな…、ベンガル7は多度津港に入った。長尾ちゃんに聞いていた桟橋事務所のおじさんに誘導を受けた。一番奥の桟橋に着けろというのだが、チャート上では浅すぎて入れない。ホントにダイジョブなの?と念を押すと、嫌なら入らんでいいよ、とツレナイ答え……。
まあ、その言葉を信じて無事桟橋に着けるとお爺さんがやってきて、オー入れたか、と笑顔。ええ、ハーバー事務所の方に聞いて……、おっ、それオレや……良かった良かった。えっ?この人定かでなかったの?というノンビリというか、オオラカというかやりとりがあった。それにしても電子チャートは100%じゃあないね。そこの水深は1mだったんだから……。実際は5mはあった。
早速、給油を済ませて多度津の街に。かねてから予定していたうどん朝食をすぐ近くで頂いた!
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朝と昼の間の閑散期?
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満足後、10分ほど歩いて多度津駅に到着。多度津は予讃線と土讃線の分岐点になる駅である。我々は土讃線に乗って琴平を目指した。
目的は前回お伝えしたように、海難神社として名高い金比羅宮に参り、3枚溜まっていたお札を納めて新たなお札を頂くためである。
琴平の駅で降りると高さを増した日光が強烈に攻撃を始めていた。
個人的には4回目の金比羅宮である。最初は1994年、当時居候していた西麻布の友人の実家が香川にあり、訪ねた折に参った。
2回目は2004年、シェイクスピアの「夏の夜の夢」を四国各所で上演することをライフワークにしていた知人の手伝いで、舞台スタッフとして約2週間ほど金比羅歌舞伎すぐ近くの施設に泊まり込んで毎日階段を登った。小豆島、直島、の後3年目の上演が金比羅宮内の庭園で行われたのだ。
3回目は2013年、ベンガル7で太平洋を2万マイル旅していた途中、一月の休みを日本に戻って四国の一人旅をした際に再訪した。電車で瀬戸大橋を渡り今回と同じように琴平を目指した。2万マイルの途中でその後の旅の無事を祈った。その後観音寺で、昔飼っていた犬の「ネコ」を拾った寛永通宝が描かれた砂浜の見える丘に登り、松山の道後温泉に浸かり、四万十川沿いを自転車で下り、高知競馬を楽しみ、室戸岬で南波誠さんを供養した……。

さて、今回も旅の途中である。40代から60代の5人組は、タクシーで登りたい気持ちを隠しながら、露わにしながら……結局は自分の脚でアタックを開始した。最初の半分がキツかった。中腹の最初の大門をくぐると清涼な風と景色がオヤジ達を癒してくれた。一休みしてまた登頂開始。各自のスピードで各自の贅肉を引き連れて……。そして、30分ほどで上まで着いた。ご褒美のような風が吹いた。見渡す山々は香川県特有のお椀をひっくり返したようで、2杯目のうどんが食べたくなった……。
帰り足、奥平組長の好きな伊藤若冲の襖絵を観ようと向かった先で若冲にはお目にかかれなかったが、その代わりに丸山応挙の襖絵を堪能できた。
麓に降りて、ビールとトンカツ定食とスーパー温泉で生き返った。
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タクシーに乗りたい……でも…

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流石海難神社の総本山!

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マーメイド号まで!

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応挙!

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ガクガクな脚と爽やかな風

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元気な若手❓

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やっと吸える……タバコの似合う男

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ビールの似合うボウズ


潮の情報から、早めの出港が必要となり、多度津の港に戻るとすぐ出港となった。午後5時。
ベンガル7は夕暮れの瀬戸大橋をくぐって、美しい夕焼けに目を奪われながら瀬戸内海を東に進んだ。

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そして今、あと20マイルほどで鳴門海峡である。
しかし、森神さまのお告げによると明日から東寄りの風が強まって我々のいく手を遮ろうとしているという……。それにしても、もう夏が来て海は優しくなっている。潮岬を過ぎれば、ベンガル7の庭のような海である。あと2日、人生の夕暮れ時にさしかかった5人?は残りの航海をたのしむのであ〜る。



KEN. HARA

7月22日 ベンガルからのレポート

船折の瀬戸を  時間調整して、真夜中に通過。
多度津の港に9時に到着。
給油してから金比羅さんにお参りして、夕方に出航する予定だそうです! 

ケンさんの回航記届きました〜!
 
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7/19、早い飛行機で帰るメンバーと朝ホテルで別れて、夜便の中斎さんと表彰式に出席の高木さんに手伝ってもらい、回航メンバーは買い出しを行った。
そして、お昼過ぎに谷山港を出港した。
メンバーは安藤座長に古川理事長(知らぬ間の栄転❗️)とサケダイスキ、それに加えて今回は営業3課の浜ちゃん…じゃなくて石原さんに、日進会の奥平組長という新たな組み合わせとなった。


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買い出しの積込み。あっ黒に金の星が1ケース‼️



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佐多岬に上がった満月一歩前のお月様…

佐多岬から都井岬を日没後に通過すると風は5ノット以下に落ちて、波のない快適な回航が始まった。日向灘のかなり岸寄りを北上していくと、実に変化の激しい潮の流れがあることに気がつく。GPSとオートパイロットと電子チャートをデッキ上に持つベンガル7はいとも簡単にその変化に対応するのだけれど、その度に昔の海に生きていた人々が身をもって体得した航海技術の高さに感服する・・・。今のこの便利さに慣らされた我々現代人は電気を失ったらどうにもならない。

今回の帰りの回航の目玉は瀬戸内を通って蒲郡に戻るということ。それは、香川県の金比羅山に安全のお札を納めて新たなお札を頂いてくるという大事な役目のためである、というのが表向きの理由である。まあ、たまには瀬戸内を通ってみようよ、ということである。

20日の明け方、関サバ関アジで有名な豊後水道を抜けてからは愛媛県に沿って北東に進路を変えた。すると、小さな島々が点在するいかにも瀬戸内の景色が始まった。昼過ぎ、右手に松山市を見ながら順調に進んで行ったのだが、最初の関所とも言える来島海峡の夕方の潮止まりに間に合わないため、今夜はスピードを落として漂いながら未明の潮止まりまで時間調整となった。
明日は、うどん県上陸である。多度津の港に朝7:00までに入ればすぐ近くにある美味しいうどん屋で朝飯の予定。そして電車に乗って琴平を目指す!



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日没と夕焼け、これがるから回航を止められない……朝焼けも夕焼けも雲がなければ美しくないのです。雲は朝焼けと夕焼けのキャンバスなのです。



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満月の月の出……出た直後はムーンリバーではなく、無数の満月が海に落ちている。



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こんな昼飯も各自真剣に選ぶのですよ!……笑



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連れタバコな二人……


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時間調整モード

KEN. HARA

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