けんさんから今回の回航の締めレポート届きました。スマホの使い方も怪しかったおじさんが、駅のホームで一人自撮りをするまでになったなんて一座のお嬢として誇らしい気持ちになります。
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さて、今回の回航ものがたり最終章……。
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さて、今回の回航ものがたり最終章……。
7月23日。、鳴門海峡を無事抜けると雪国だった……じゃああなくて、晴天微風だった。予報からすると南東の強風ということだったので身構えたのだが、肩すかし……。でもそういう肩すかしは嫌いじゃない面々。嬉しい誤算続きだとニンマリ。おまけに西風がしっかりと入り、和歌山西沿岸を快調に飛ばしていった。
しかし、そうそうオイシイ話が続くはずがないこともよーく知っている面々。そのうち前から風がくるんでしょ、と思っていたら本当にそうなった。それでもポートタックの肩上りだから文句は言えない。
そして、予想を超える早さで夕方には潮岬にとっついた!
そこからがこの回航のクライマックス、正念場、ヨット乗りっぽい話となる。風はずっと向かい風の20ノット前後。周りには本船がまるで湧いてくる蠅のようにひっきりなし。それも東京へ向かうやつと名古屋へ向かうやつが入り乱れて、カーチャーシー!おまけに北東の風と黒潮の分流は水と油の関係だから波はグチャグチャ凶暴そのもの……てな感じの10時間ほどをデッキで過ごすとどうなるか、そうです、疲れるんです。眠くなるんです。でも、安藤座長と古川理事長とサケダイスキはこんな時こそ価値を出さなきゃならないわけだから、ちょっと眠って起きての繰り返し。風と波と本船と落水に気をつけて船を走らせる。
しかし、そこはベテランの安藤座長。勝手知ったる熊野灘、うまい具合に本船の間をすり抜けて、波と風が落ち着く場所を選んで走り、ベンガル7は落ち着きを取り戻していった。
明け方、ウトウトしながら東の空を見上げると、この回航1番の朝陽が上り始めていた。
神様くんて、本当に上手い。いつもその手にノセられる・・・。辛いことを忘れちゃう……。
7月24日、お昼過ぎに神島が見えてきた。帰ってきた、と思うようになった。
実際、ベンガル7は再び無事に三河湾に帰ってきた。
しかし、今回の面々、入港後兎に角帰りたくて帰りたくて、恒例の到着ビールもヤらないでひたすら片付けをすすめて、あっという間にあらかた片付いた。
寂しいような、嬉しいような……東京へと帰るサケダイスキは1人、豊橋駅の新幹線ホームにて1人到着ビールに酔うのであった……。
KEN. HARA